JAIST産学官共創フォーラムでは、その時々の旬なテーマをもとに先端科学技術情報をお届けする定期講演会を行っています。
1回目の定期講演会は、「最先端マテリアル研究とデータ駆動型DXでバイオメディカルイノベーションを」をテーマに北陸先端科学技術大学院大学の松村 和明 教授と栗澤 元一 教授に講演いただきます。
JAIST産学官共創フォーラム会員のみなさまだけではなく、一般のみなさまも参加(オンライン参加 無料)いただけますので、関心のある多くのみなさまの参加をお待ちしています。
JAIST産学官共創フォーラム・令和5年度 第1回定期講演会
日時:2023年7月5日(水)16:00 〜 18:00
場所:オンライン開催(ZOOM)
定員:オンライン(50名) ※無料
申し込み:フォームよりお申し込みください ※終了しました。
【開催概要】
超越バイオメディカルDX研究拠点始動における先端医療を支える研究について紹介します。
【講演テーマ】
「最先端マテリアル研究とデータ駆動型DXでバイオメディカルイノベーションを」
【講演1】
題 目:超越バイオメディカルDX研究拠点始動と高分子バイオマテリアル
講演者:北陸先端科学技術大学院大学 超越バイオメディカルDX研究拠点長
先端科学技術研究科 物質化学フロンティア研究領域教授
松村 和明 氏
概 要:
超越バイオメディカルDX研究拠点は、令和5年3月に開所式を行い、いよいよ本格的に始動しました。本拠点は、バイオマテリアルとデジタルトランスフォーメーション(DX)を基軸とした超越バイオメディカル研究を推進する北陸発の新しい拠点です。健康長寿と質の高い生活を実現するための革新的な早期診断、創薬基盤ツール、再生医療用バイオマテリアルを開発することを目標とし、機械学習、DX、データサイエンスとの融合による全く新しい概念の創出を目指します。 具体的には、再生医療に応用可能な凍結保存高分子やタンパク質の保護高分子、ドラッグデリバリーシステムの新展開などについて概説します。
【講演2】
題 目:緑茶カテキン・ナノ粒子設計による新事業創出を通じた社会貢献
講演者:北陸先端科学技術大学院大学
先端科学技術研究科 物質化学フロンティア研究領域
教授 栗澤 元一 氏
概 要:
先端医療を支える生体材料に関する研究は、難治性疾患を将来的に治療可能とする医療技術開発において益々重要な役割を果たすものと期待されています。講演者らは、がん治療を目的とした緑茶カテキン誘導体を薬物キャリアとする自己会合ナノ粒子を設計し、ドラッグデリバリーシステム(DDS)に関する研究を推進してきました。この緑茶カテキン・ナノ粒子は、腫瘍への抗がん剤の送達のみならず、薬物キャリアの主成分である緑茶カテキンが抗がん活性を有することから抗がん剤と薬物キャリアの抗がん活性に基づくシナジー効果によって抗腫瘍効果を増幅する特長を有しています。本技術は、がん以外の疾患の治療にも有用なプラットホームテクノロジーとして国際的に高く評価され、世界中のニュース・メディアより、本技術による将来 的な疾患治療の可能性について発信されています。緑茶カテキン・ナノ粒子を組み入れ、薬物単独では不可能とされてきた治療をはじめて可 能にする材料設計の提案によって、産学官連携からの研究支援が期待され、医療での新事業創出を通じた社会貢献が可能になるものと期待されています。
主催:一般社団法人JAIST支援機構・産学官共創フォーラム
後援:国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
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